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船橋市のグループホーム日誌

第13回   What is this?


○月○日 09:00
職員マスクドMIKAN 清掃作業のためA氏の居室を訪問、ベッド上に

成人男性人差し指大、茶褐色の物体

を発見。速やかに確認作業にはいる。
以後、物体の正体が判明するまで物体をUと呼称することとする。

レベル1
約1mの距離より目視。Uの正体について2種類の候補が想定されるが確定はできず。確率は50:50

レベル2
Uとの距離50cmまで接近、目視ならびに匂いによる確認。表面は乾燥しており匂いは無し、確定はできず。確率20:80

レベル3
Uへの接触。Uの正体はかりんとうであることを確定。ただちに所有者と思われるA氏に確認をとる。

A氏「あーこれね、もういらないからあんたにあげるよ、あんた食べなよ

同日 09:05
職員マスクドMIKAN A氏よりいただいたかりんとうをおいしくいただく

状況終了・・・。

第12回  仮面貴族の晩餐 in カレーハウス


 突然ですが皆さんには、何だかわからないけどいつのまにか続いている、お決まりの行動パターンというか生活習慣というものはないでしょうか?断言はしませんが、人間誰でもそんな生活習慣を持っているのではないかと思います。かくいう私にもいくつか心当たりがあるのですが、そのうちの1つが「水曜日は某カレーチェーン店で夕食」というものです、少なくともここ2年ほどは大抵水曜日にカレーを食べに行っています。なぜ水曜日かというと水曜日は週刊プロレスの発売日で、何故だか週プロにはカレーが良く合うのです。

 とある水曜日、私はいつものごとく週プロ片手に某カレーチェーン店に繰り出しました、実はここで頼むメニューというのも決まっていて、チキンカツカレー、ライス500g、トッピングにゆで卵(私は勝手にカレー親子丼と名づけています)というのが私の定番メニューなのですが、その日は何故だが無性にとんかつが食べたくなり、思い切ってヒレかつカレーを頼んでみました。そして、店員さんが私のオーダーを厨房の店員さんに伝えたその時、厨房の店員さんが「エエーッ!」といった表情で私のほうを見たのに気付きました、私は「なんだあの顔」と思いながらも週プロに目を落としたのですが、しばらくすると厨房の店員さんの声が耳に入ってきました
「すいません、チキンカツ一枚間違いです・・・」
その瞬間、私は先ほどの店員さんの表情の意味を理解してしまいました。店員さんは私の定番メニューを憶えていて、私がオーダーする前にチキンカツを揚げてくれていたのだと。
それからカレーが出来上がるまでの間、私の頭の中にはいろいろな考えが巡っておりました「私なぞのメニューを憶えていてくれるなんてありがたいことだな」「あの店員さんはサービス業の鏡だな」「私がきまぐれを起こしたばかりに申し訳ないことしたな」「間違ったチキンカツは店員さんが弁償させられるのかな?」・・・さらにはブラックMIKANが「俺がいつもチキンカツばっかり食うと思ったら大間違いなんじゃー!」とまで。
そんなことを考えているうちにヒレカツカレーは出来上がり、それをおいしくいただいた私は店を後にしたのでした。

 ここから本題になりますが、カレー屋さんも介護の仕事も同じサービス業、目の前のお客様のニーズに応えることが仕事であると思います。介護の現場では、ご自身の求めている事を上手く伝える事が出来ないお客様と相対する場面が多々あるのですが、ある程度経験を積み重ねてゆくうちになんとなく、そのお客様が何を求めているのかわかってくるように感じられることがあります。例えば、落ち着きなく廊下を行ったりきたりしているお客様を見て「トイレに行きたいんだな」と、おトイレにお連れすると上手くいったり。
しかし、今回のカレー屋さんでの出来事を私の仕事に当てはめて振り返ってみると、同じような状況は少なからずあり、もしかすると私はお客様のことをわかっているつもりになって、私の考えるお客様の行動パターンを押し付けてきたのかもしれない・・・と考えてしまいました。勿論お客様と関わる中で得られる情報や経験の積み重ねというのは大事な事で、これからも続けてゆく事なのですが、さらに今ひとつ、そこから導き出される答えがお客様の求めるものとずれてきていないか、ということについても常に意識してゆかなくてはならないな、と思った次第なのでありました。

ちと、回りくどい言い方になってしまいましたが、簡単に言えば「相手の事を解ったつもりでいると失敗する」のかな、と思います、これは介護だとかサービス業だとかに限らず人同士の関わり全般に言えることのような気がしますが。そう考えると、私が30超えても結婚できない理由はここらあたりにもあるのかな・・・と。

 まぁ、それはいいや。私はHEY SAYの独身貴族にして仮面貴族(ミル・マスカラス)ですから。今日も華麗に宙を舞い、世の中にフライングボデイアタックだ!!(特に意味なし)


第11回  「がんばれ日本!!」


 毎日毎日ひどく暑い日が続いておりますが(最近ようやく秋の風が吹いてる?)皆様いかがお過ごしでしょうか?この季節、皆様もどうぞ熱中症には気をつけてこまめな水分補給をおこなってくださいませ。

 さて、こんなにも暑い中、甲子園では高校野球が、北京ではオリンピックが開催され(これからはパラリンピックですが)連日熱い戦いが繰り広げられておりますが、そんな熱闘を静かに、しかし熱く見守っておられるのがSさんです。

Sさんはプロ野球はもちろんの事サッカー、大相撲、バレーボールにフィギュアスケートとメジャーなスポーツ中継はほとんど欠かさず、高校野球も千葉県大会からご覧になり新聞の切り抜きに結果を記入ゆくほどのスポーツ熱中症とでもいうべき方であります。先月は同じく星取表をつけている大相撲の夏場所と高校野球の千葉大会が重なっていたためとてもお忙しい日々を過ごされていらっしゃいました。そして今月は高校野球にオリンピック、Sさんの暑い夏はまだしばらく続きそうです。

先日Sさんにプロレスは観ないのか尋ねたところ「ああいうのは観ない」との事、

う〜ん、プロレスこそキングオブスポーツなんすけどね〜。


第10回  「万年中学生日記」


 ガソリンが高いです。

 あとよく知りませんが小麦製品も高いみたいですし、バターも売ってないそうです。どうしてだかはよく分かりません。ガソリンが高いので自転車に乗ろうと思ったら、自転車では歩道を走ってはいけなくなり、しかし車道でも自転車は邪魔にされます。

 なんだか景気の悪い話ばかりで社会の出来事に無関心な私でも「大丈夫かよ日本?」と思ってしまいます。まあ無関心でいたのがいけないのですが…

 景気の悪い話といえば、介護業界はけっして景気のいい世界ではないと思いますが、それもあってか、最近ではどこの介護事業所でも人手不足に悩まされているのではないでしょうか?特に介護の仕事を目指す若い人が減っているようで、介護福祉士の養成校では生徒が集まらない所もあるそうです。理由はいろいろあるでしょうが、これは由々しき問題です。

 突然ですが私、貫地谷しほりさんという女優のファンです。

 3月まで放送していたNHKの朝の連続ドラマ「ちりとてちん」私は朝観たのに昼また観るくらいハマっていたのですが、なんといいますか彼女の不器用ながらも明るく一生懸命な姿と何よりもあの笑顔にやられてしまいました。誠に勝手ながら私、彼女は介護の仕事にむいていると思います。あんな子がホームで働いていたらあの笑顔でみんな元気になるでしょう。

 そんであの子がたまにドジったりなんかしちゃって落ち込んでいる時に、無言でみかんを渡し去ってゆく謎のマスクマン…。

 天海裕希さんという女優さんもファンです。なんというか彼女の凛とした雰囲気でありながらもお茶目な感じにやられました。あんまり介護の現場という感じはしませんが事業所の所長とか主任といった立場で職員みんなを時に厳しく、時に優しく引っ張ってくれそうな気がします。

 そんでドジってしまい叱られるマスクマン、叱られてるのに何故か少し嬉しそうなマスクマン…

 いけません妄想がすぎるようです…。

 っで、結局何が言いたいかというと、このお二方メインでグループホームを舞台にしたドラマでも放送したら若者が介護の仕事に興味を持ってくれるのではないかと…

 あと同僚の職員役で加藤ローサさんは外せないっすね〜熊田曜子さんもいいっすよね〜何故か外国からの研修生でリア・ディゾンさんってのもありでしょう…失礼、また暴走しました。けど、どうっすかね〜こんなドラマ、視聴率30%位はとれると思うのですが。

 あと、ついでにホームの経営者役で桝添大臣に特別出演してもらって頑張っていただければ完璧じゃないですかね〜。

 これ絶対いけますよ!TV局の方々お願いしまっす!!!!


 第9回  ブラックマスクドMIKAN参上!


 2ヶ月間のごぶさたでした、こんにちはマスクドMIKANです。気がつけば5月も半分が過ぎましたが皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?この時期は「5月病」なんてものが流行るようですが、一説によれば4月からの年度替りで環境の変わった人が緊張の中、1ヶ月を過ごしたところで、ちょうどゴールデンウィークの長い休みがあるために緊張の糸がとぎれてしまい「5月病」になるそうです。

 しかし、私のいるこの介護業界にはゴールデンウィークなぞ関係ナッシングーッ!「5月病」とは無縁の人生でございます。

 話は変わって、4月から医療制度がいろいろと変わりました。

 なんて書き出すと大人な感じでかっこ良いかと思いましたが、なにぶん私は普段からニュースも新聞もあまり見ず、プロレスとお笑いと魚にしか関心のないダメな大人なので、たいしたことは書きません、ただ介護のほうにも関わってくる事柄だったので少しは関心をもって報道に目をむけておりました。その中で思ったことを少しだけ・・・。

 長寿医療制度については年金からの保険料の天引きだとか、保険証が届かないだとか、いろいろ騒動がありましたが、これについては置いといて。私が気になったのは「特定健康診査」いわゆる「メタボ検診」というやつです。詳しい内容についてはここでは書きませんが、しごく簡単に言えば、国が国民に「太るな!」と言ってるようなものだと感じます。そりゃ確かに太っていれば病気にかかる可能性も高いでしょう、医療費の問題もあるでしょう、だけどなんか納得いかないのですよ・・・

私の中のブラックマスクドMIKANが

「余計なお世話だこのヤロー!!」と叫んでおります。

 最近は喫煙者も肩身が狭く、その上太ることも許されなくなる。自己管理ができていないと言われてしまえば、そりゃそのとおりなんですが・・・なんとなくうっとうしい世の中になりつつあるように感じます。

 まあ、そんなうっとうしい現実からは逃避して、私はお魚でも眺めていようと思います。

 …って、これ5月病じゃないか?がんばれマスクドMIKAN!


 第8回  さようなら、マスクドMIKAN(泣)


 3月です。どこへ行っても、花粉と戦うマスクマン&ウーマンを見かける今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?花粉症で苦しまれている方々には失礼ですが、もはや花粉症はこの季節の風物となり、花粉とマスクはこの季節の季語になっているのではないかと思います。皆様、どうぞお大事にしてくださいませ。

 さて、この季節の風物と言えば「春は出会いと別れの季節」などと言うように、進学や就職、人事異動などで、これまで慣れ親しんだ人達とお別れし、新しい環境へと進んでゆく方が多いと思います。

 かくゆう私、マスクドMIKANも、ちょっと早いですがこの3月からお世話になった『グループホームみかんの樹』を離れることとなりました。グループホームのような介護の現場では、職員の入れ替わりは好ましくない事だと思っていますが、諸事情により急にホームを去ることになってしまいご利用者様ならびにご家族様、関係者の皆様にご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳なく思っています。

 ご利用者様のなかには今回の件は、これまでのヘマのせいで飛ばされた
んじゃないかと本気で心配してくださる方もいて、ホームに残れるように私の上司に直談判してくださったり、本当に申し訳なく思うと同時に、ちょっと嬉しくもありました。なにはともあれ、みかんの樹の皆様、約2年間ありがとうございました。いつまでもお元気で!あっ、水槽の掃除も忘れずに宜しく御願いしまーす!そして私は今月から、生まれ故郷のメキシコでグループホームを開設し、新天地での生活をスタートさせまーす!!!


 ADIO〜〜〜S!
(ToT)/~~~
















 
・・・と言うのは冗談で、私は同じ市内にあります同一法人が運営している
『グループホームみかんの樹松が丘』に異動となります。(車で10分ちょっと)

 実は私、入社当初はこちらのみかんの樹で勤務しており、生まれ故郷に帰ってきたという事になるのですが。2年という歳月が流れ、少なからずご利用者様のご様子も変わっていらっしゃいますし、職員の顔ぶれも幾分変わっていて、今は憶える事が山ほどあり、なんだか慌ただしい毎日です。しかし、ここは心機一転、新しい仕事に就いた気持ちで励んでまいる所存ですので、松が丘の皆様並びに関係者の皆様、どうぞ宜しくお願い致します。

 そして、この文章を読んでくださっている皆様方にも、次回からはここ『みかんの樹松が丘』からのグループホーム日誌をお届けさせていただきますので、今後とも宜しくお願い致します。

 それでは皆様また次回まで。ADIO〜〜〜S!

 第7回  降りしきる雪の中で僕は大人になった


 地球が温かくなってきているという今日この頃ですが、冬はやっぱり寒いもので、2月にはいってからは一気に寒さが厳しくなってまいりました。皆様お風邪などひかれていらっしゃいませんでしょうか?

 先日、2月3日の節分の日には関東地方でも2年ぶりに積もるほどの雪が降りました。雪が積もって楽しかったのは子供の頃までで、社会人となった今は、寒いし、滑るし、どうやって出勤しようか悩むし、雪掻きもしなくちゃならないし、と面倒な事ばかりなのですが。

 反面、雪の降っている時のしーんとした雰囲気。あれを暖かい家のなかで味わうのは、なんと表現してよいのかわかりませんが、なんとなくおごそかな、なんとなく厳粛な雰囲気とでも申しましょうか。「ああ、私も大人になったんだなあ」なんて思ってしまいました。ホームの皆様もこの日はなんとなく、しんみりとしたご様子で過ごされていらっしゃいました。

 そんな静かな雪の日も一夜明け、本当に大変なのはそれからで、雪掻きという大仕事が待っておりました。先に「雪掻き面倒くさい」とは言ったものの、やらなくてはならないと思うと何故か燃えてきて「隣近所、人が通る所全部やっちゃいますよー!それが地域密着サービスですよー!」と、なんだかわからない勢いで雪掻きに取り掛かりました。

 しかし、その勢いがいけなかった・・・。

 まずは、景気づけに庭に水をまいて雪を溶かしてやろうと思った私は、雪に埋もれた散水用のホースを勢いよく引っ張り上げたのですが、なんだかおかしな感触、ホースの先には何故か水道の蛇口がぶらさがっており、元々蛇口のあった場所からはゴボゴボと水があふれかえっております・・・。

 結局その日は昼過ぎまでホーム全体断水し、水道工事屋さんに直してもらいました。私はといえば、皆様に会わす顔も無く・・・。

 おかげで雪掻きははかどりましたが、日頃の運動不足がたたり、腰が痛くなってしまった私は、改めて「ああ、私も大人(おっさん)になったんだなあ」と、思ってしまったのでした。

 さみしくなってしまったので最後に景気づけで。

「元気があればなんでもできる!盗んだバイクで走り出せ!」(猪木&尾崎)

以上、心はいつでも15歳、マスクドMIKANでした!あっ、バイクは盗んでいませんよ。

 第6回  ノロウィルスでダイエット 


 皆様、遅くなりましたが2008年明けましておめでとうございます。本年も皆様が健康で、良い年でありますよう願っております。また、本年も引き続き、当介護.chをご愛顧くださいますよう、宜しくお願い致します。

 さて、本題に入らせていただきます。私先日、恥ずかしながらノロウィルスにやられてしまいました。

 ホームではご利用者様にも他のスタッフにも症状が出ていないので、いったい何処で貰ってきたのやら…。

 近年はノロウィルスの型も新型が出ているという情報もあって、これまで以上に消毒などに気をつかってきたはずなのに…。

 職員には注意を促しご利用者様の安全を守る立場の私がこんなことになるなんて…。

 今後も拾い食いなどせぬよう、より注意して参りたいと思います。

 しかし、このノロの症状は辛かったです!話には聞いていたのですが、実際罹ってみると大変なものでした。その日私はお休みで、朝からなんとなく下痢っぽいなぁとは思っていましたが、他にはどうってことなく、我が家の水槽掃除なぞして過ごしておりました。夕方頃になると寒気がしてきました。その時点では「風邪かな」と思いコーラを飲んで早く寝ることにしました。

 ちなみにこの「風邪をひいたらコーラ飲んで寝る」というのは私の習慣で、風邪のひきはじめであれば大抵これで治ってしまいます。というか、そう信じています。よろしければ皆様もお試しください。

 話がそれましたが、さしものコーラもノロには効果が無かったようで、布団に入ってしばらくすると猛烈に吐き気がしてきました。それからはトイレとベッドの往復で、上から下から出るもの全部出して、出るものなくてもまだ出したい、という状況。朝になりホームに電話をし、休みをもらった私は病院に行き、点滴のお世話になりました。病院で点滴をして薬をもらった後、吐き気は止まったのですが、下痢のほうは水分摂るとすぐ出ちゃう、という状態が次の日まで続きました。

 とても苦しい経験でしたが結果としてちょっとだけダイエットできた、という嬉しい効果もありました。 …ちなみに、こちらは誰にもおすすめできません。

 と、新年一発目から汚い話ばかりになってしまい申し訳ありませんでした。下痢の話だけに運がついた…ということで。

 どうぞ皆様も健康に注意して、手洗いうがいを欠かさずに、今年もこの駄文にお付き合いくださいますよう宜しくお願い致します。


 第5回 素敵なアクアライフを皆様に


 うちのホームの玄関を入ると、下駄箱の上に60cmの水槽が設置してあり、中では金魚6匹、どじょう1匹の計7匹が暮らしています。

 この水槽、ある職員が「ペット療法です」と半ば強引に設置したものであり、彼いわく「正しくはアクアセラピーといいます。人間は水を見ているとα波がでるといわれており、リラックスできるそうです。ご利用者様が不安定な気持ちの時に水槽を見れば、きっと落ち着いた気持ちになるでしょう。それと、生き物を飼うことで[世話をする]という使命感や責任感の維持にもつながり、それが皆様の生きがいとなるかもしれません」とのこと。

 そんなわけで置かれている水槽と7匹の魚たちなのですが、ご利用者様の反応はというと…。

 彼の言う程の効果については?ですが、皆様ちょこちょこ水槽を見てくださっているようです。Dさんのお気に入りはどじょう、水槽を見るたびに、Dさん「この魚大きいね〜なんて魚?」職員「どじょうですよ」という会話が繰り返されています。

Eさんは魚を見ると、昔、家の前が川で息子さんがよく捕まえてきた事、うなぎも獲れた事を話してくださいます。園芸を頑張ってくださっているBさんは、水槽についても1日2回の餌やりを率先して行ってくださっています。

 しかし、誰よりも水槽の前にいる時間が長いのは、言い出しっぺの彼なのでした…。

大丈夫でしょうか?心が不安定なのでしょうか?

 先日、1ヶ月ほど水槽掃除をさぼっていたせいでガラスが苔だらけになってしまい、ご利用者様からも他の職員からも「魚が見えづらい」「見苦しい」と苦情を受けた彼は、かわいそうに、この寒空のもと、一人水槽の掃除と水換えを行ったのでした。

 最後に一言

「大丈夫!私は魚が好きなだけッス!けど、この季節の水換えはつらいッス!」

以上、魚大好き・水換え大好きなマスクドMIKANでした!

 第4回 そんなの関係ねぇ!!


 うちのホームのリビングに有るテレビは、入居者の誰かがリビングに居る時間は大抵ついています。で、入居者の皆さんがどんな番組を観ているかというと、これがあまりこれといった番組がありません。皆さんどちらかというと、なんとな〜くやっている番組をなんとな〜く観ている、といった感じです。そんな、なんとな〜くついているテレビですが、なんとな〜く、観る番組は決まってきます。

 大抵の場合、チャンネルを合わせるのは職員なのですが、その番組選択の基準となるのは、なんとな〜くお年寄り向けっぽいもの、なんとな〜くあたりさわりの無さそうなものとなり、そうすると観る番組は、ニュース、歌謡番組、スポーツ中継、時代劇など、となってきます。このような、なんとな〜くなテレビライフが良いか悪いかについては、とりあえず置いておきまして…

 先日のある日曜日、NHKで昼過ぎから放送している演芸番組がかかっており、テレビの前のソファーでは、何名かの入居者さん方が食後のまったりとした時間をすごしていました。その中で、目を閉じて腕組みをしていたCさんが突然笑い出しました。

何をやっているのかな? とテレビを観てみると、「アベコージ」という芸人さんがネタをやっておりました。

アベコージさんは、一人でしゃべりまくる、若手の(おそらく)ピン芸人さんで、テンポの良いネタとしゃべりが、どんどん加速してゆく感じが心地よく、私の好きな芸人さんです。

しかし、私の中では、若い人の笑いはお年寄りにはわからないだろう、このテンポにはついてゆけないだろう、という思いが有ったので、ケラケラ笑っているCさんの姿は意外でした。あのテンポについてゆけるCさんの若さと、同時に、お年寄りも笑いに巻き込んでゆくアベコージさんの話芸は素晴らしいと思います。

 笑いといえば、私は毎日「入居者さん全員を一日一回は笑わせる」ことを目標として、いろいろと試みているのですが、結果といえば、良くて失笑、たいていの場合は流されてしまいます…
こうなったら海パン一丁で「オッパッピー」とやってやろうかとも考えているのですが、同じくピン芸人の「小島よしお」私は大好きで、テレビに出るたび入居者さん方に「みてみて」と勧めるのですが、皆さん反応はいまひとつ…

「でも、そんなの関係ねえー!!」

頑張れ、小島よしお!!頑張れ、俺!!


 第3回 雨ニモマケズ


 うちのホームでは、庭のスペースを使ってちょっとした家庭菜園をやっています。今年は春から、ジャガイモ、トマト、茄子、ししとう、紫キャベツ、落花生、サツマイモ、それからチューリップ等の花もいくつか育ててきました。

 

 この家庭菜園を中心となって管理してくれたのはBさんです、家庭菜園は以前から行っていたのですが、去年までのBさんはほとんど関わっていませんでした。それが今年は、準備の段階から草取り、耕し、植え付けと一気にこなし、

天気の良い日はまめに草をとり、水をやり、倒れそうな苗に支柱をあてたりと大奮闘してくださいました。反対に、雨続きや猛暑で庭に出られない日が続くと心配で体調を崩してしまう事もありましたが。なんにせよ、Bさんのおかげで今年の収穫は上々でありました。

 Bさんが家庭菜園に熱中していったのは、近くにあるデイサービスすももの樹の利用者さん方との交流がきっかけだったようです。

ホームの庭の一部はデイサービスの畑になっており、そこに毎日のようにいらっしゃり、元気に畑の世話やお話をしてゆく利用者さん方の姿をみて、Bさんはおおいに刺激を受け、「負けていられない」と思ったそうです。

Bさんは今年88歳、これまで土いじりの経験は無かったとの事ですが、この歳になって、新しい事に挑戦し、新しい楽しみを見つけてしまうとは、脱帽ものです。

 

 「とはいえBさん、あんまり熱中しすぎて、体調崩さないでくださいね。草むしりぐらい私がやっておきますよ」

と、いつも思っていますが、なんだかんだ理由をつけてさぼってきたせいか、最近ではすっかり信用を失ってしまったようです。Bさんいわく

「あんたは口ばっかりやな〜」…

 けど、まぁ今年はいろいろ獲れたし。ほら、特に私が選んできたサツマイモ、あれはかなり豊作だったんで…

Bさん、お許しくださいませ。


 第2回 侍のいる食卓


 うちのホームでの食事時には、『お膳が揃い、全員が着席し「頂きます」の掛け声を聞いてから食べ始める』という暗黙のルールがあります。

 ルールと言っても、これは礼儀として当たり前の事かもしれませんが。

 しかし、A氏にとってはこのルールも無意味なものでしかありません。お膳にお茶碗やお皿が並び始めれば、それはA氏にとっての「頂きます」の合図。何も言わずに出てきたものから順に箸をつけていきます。

 時折、周りの方々から咎められる事もありますが、A氏は意に介さず食べ続けます。そして早く食べ始めた分、周りの方々より早く食べ終わり、次の行動に移るのです。

 この行動、決して行儀が良いとはいえません。周りの方々が眉をひそめる気持ちも良く分かります。

 しかし、私はA氏の行動に否定的な気持ちになれません。

 それは私も早食いだから…と言う事もありますが、この行動、おそらくはA氏の生き方を表しているのだと思うのです。

 A氏の日々の言動からは、何か機械の名称と思われるものや、数字が頻繁に出てきます。時には会社の宴会をセッティングしているような発言も聞かれます。また、ご家族の方からは、A氏はとても几帳面で勉強家であったと伺っています。

 ここからは推測なのですが、現役時代のA氏は食事を摂る間も惜しんで熱心に働かれていらっしゃったのでしょう。そして今も、その気持ちを強く持ち続けていらっしゃるのではないでしょうか。そう考えると、A氏の行動は、とても尊ぶべきことであると思うのです。

  「早飯、早○ソ、武士の心得」

 ちょっと意味が違うかもしれませんが、飯を食う間も惜しんで気張って戦って(働いて)きたA氏の生き方を、私は格好良いと思います。上記の言葉に合わせれば、これぞ

  「侍の生き方」

 私も早飯だけは自信がありますが、その心構えはと言うと…
侍への道は厳しそうです。


 第1回 WELLCOME TO THE MIKAN NO KI


 ここは「グループホームみかんの樹」の管理者である私、マスクドMIKANがグループホームでの日々の出来事を介護職員として、またマスクマンとしての視点から、ただいたずらに書き綴ってゆくためのページであります。

 まずは第1回目、私の勤める「グループホームみかんの樹」の紹介をさせていただきましょう。

 みかんの樹は平成14年4月より、ここ船橋市は金杉台にて運営しているグループホームです。民家改修型の建物で定員である9名のご入居者様と職員が家庭的な雰囲気のなか、共同で生活しております。

 と、初回から宣伝のようで申し訳ないのですが。

 ここで取り上げたいのは「民家改修型である」という事、当ホームは二階建ての一軒家をわりと元の状態に近いまま営業しております。なので「バリアフリー」という概念が一般的となっている昨今においては「え〜〜〜!!」っと思うような勾配のきつい階段と小さな段差がいたる所に残され、廊下は車椅子がぎりぎり通れる広さです。

 しかし、これこそが当ホームの売りであり肝である、と私は考えています。

 勾配のきつい階段は足腰の鍛錬に、いたる所に散りばめられた段差は注意力の維持に、狭い廊下はすれ違う際の気づかいが必要でコミュニケーションの場となり、また手を伸ばせばすぐに壁につかまれるためひどい転倒も防げます。

 これらの状況はご利用者様に限った事でなく、我々職員にとっても注意力を養うために役立っていると思います。

 ここまではメリットばかり挙げてきましたが、課題もあります。

 幸いにもここ2年間は常時車椅子が必要となった方はいらっしゃらず、二階にお住まいの皆様は階段の昇降が可能ですが、いづれ車椅子の必要となる方も階段昇降が困難となる方もいらっしゃるでしょう。また火災など災害時の避難についても難しいものがあります。皆様がいつまでもお元気で暮らせればそれにこしたことはありませんし、我々職員はそうあるように介護させていただくと共に、早急に課題についても取り組んでゆかなくてはならないでしょう。

 後半はややトーンダウンしてしまいましたが、まぁ「迷わず行けよ!行けばわかるさ!」という感じでこれからやってゆきたいと思いますので宜しくお願い致します。それでは皆様、See you again!


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